Journal of JPIC発刊にあたって
1 昭和大学横浜市北部病院循環器センター
2 日本Pediatric Interventional Cardiology学会
© 2016 日本Pediatric Interventional Cardiology学会© 2016 Japanese Society of Pediatric Interventional Cardiology
2000年に越後先生の発案により刊行されたJPIC NEWS LETTERは2015年までに32号を発行し,会員の教育,会員相互の情報共有,JPICアンケート調査の報告など,JPICの活動に多大な貢献をしてきました.この度,総説,原著論文を掲載するweb版の学術雑誌,Journal of JPIC(J of JPIC)として生まれ変わることになりました.
JPICの親学会である日本小児循環器学会には日本小児循環器学会雑誌があり,分科会の中でも成人先天性心疾患学会が学術誌を発行している他にも,数多くの学術雑誌,商業誌がある中でJ of JPICの発行には多少の議論がありました.JPICの年次学術集会には毎年,多くの優秀な演題発表があります.また,JPIC中四国地方会,Informal JPIC関東甲信越など,若手が中心となったJPICの地方会的な学術活動も行われています.しかし,年次学術集会の学会賞であるJPIC賞や小池賞も含め,英文はおろか日本語であっても,そのすべてが論文として発表されてはいない状況があります.書き慣れていない,適切な指導者に恵まれていない,査読が厳しくてめげてしまう,大きな雑誌には症例報告が受理されづらくなっている,などなど理由は多岐にわたるものと思います.
このような中にあって,これからのカテーテル治療を担う若手を主な対象とした教育的な総説や,若手からの症例報告などを主な内容とする,先天性および小児期心疾患に対するカテーテル治療に特化した和文の学術誌発行も意義あるものとの議論を経て発行に至りました.このため新たに学会内に編集委員会を立ち上げ,須田先生に委員長ならびに編集委員会担当理事をお願いしました.一度も書いたことが無い方,どの雑誌に投稿するのが適切か判断に迷っている方,まずは投稿規定にしたがって執筆し,投稿してみて下さい.編集委員が査読を通じて,論文執筆の肝,体裁の整え方などについても相談に乗ります.雑誌に自分の論文を発表し,広くその意義を問う喜び,自分の経験を整理し文章として残す喜びをこれからのJPICを担う若手の会員に知っていただき,学会としての発信力底上げに繋がることを願っております.
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